黄蓋 公覆


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黄蓋 公覆

 

 

生没年:?~ 建安19年(215)

 

所属:呉

 

生まれ:荊州零陵郡泉陵県

 

黄蓋 呉 古参 孫家三代 赤壁の戦い 立役者 トイレで死にかけた人

 

黄蓋(コウガイ)、字は公覆(コウフク)。この人は、割と有名どころですよね。なんといっても、あの赤壁の戦いで決定打をたたき出した立役者!

 

ゲームでもしばしば見かけますし、とあるゲームではプロレスラーなおじいちゃんだったり……

 

 

さて、そんな黄蓋なんですが、史実でも、割とゲーム顔負けの濃い逸話を持っています。

 

まあ、それに関しては後で語ることにして……まずはその一生から解説していきましょう。

 

 

 

 

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貧乏人、名領主に

 

 

黄蓋は、家柄こそ悪くはないのですが、幼いころから父が亡くなるなど不幸が重なり、かなり貧乏な生活をしていました。

 

しかし、そんな不幸にも負けず、暇な時間を見つけては勉学に励み、ついには役人となって出世を遂げていったのです。

 

 

 

そして、とある地方の長官を任された時の事。

 

黄蓋は部下の文官を二人呼び寄せて、こういいました。

 

「この地方は賊が多く、軍事の仕事を手放すことができない。そもそも、私は武官であって、文官としての仕事はからっきしだ。そこで、君たちに文官としての仕事を一任したい。ただし、不正があった場合は体罰程度では済まないから、心して仕事に励むように」

 

 

この言葉を聞いた文官は震えあがり、はじめのうちは真面目に仕事をしていました。

 

 

しかし、時間が経つにつれ恐怖心は無くなっていき、次第にこの二人は仕事で不正を働くようになりました。

 

そして、とうとう黄蓋から見てもそれが明らかになったとき……ついに黄蓋は動きます。

 

 

まず、現状を徹底調査して不正の証拠を入手。

 

そして、その後宴会を開いて文官二人を誘い出し、その場で問いただしたのです。

 

文官二人は、土下座して謝罪しましたが、当の黄蓋は……

 

 

「体罰程度では済まないって、言ったよね?(#^ω^)」

 

 

結局二人は処刑され、役所は震え上がったとか。

 

 

とはいえ、厳しいだけでは、こんな歴史に名を馳せることは不可能です。

 

その後9つの任地を転勤して回りましたが、どこに行っても「強きを挫き弱きを守る」の姿勢を貫いて、最終的には山賊すらも黄蓋に肩入れを始めるほどでした。

 

 

そして、有名な赤壁の戦いでは、曹操の船団をしっかりと抑え込んだ後、周瑜に火攻めを進言。勝利に多大に貢献します。

 

 

さらには圧倒的に不利な状況下で異民族たちと相対することになってしまったときは、まともに戦っても勝ち目はないとみると、いきなり守っていた城の門を開け放ち、侵入してくる賊をみすみす見過ごします。

 

そして、彼らが半数ほど城に入り、すっかり油断しきったころに、すかさず奇襲攻撃を仕掛け、数百人を斬り殺しました。

 

 

この戦いにより、領内を荒らしていた異民族の集団は散り散りになり、なし崩し的に解散。

 

黄蓋はこの戦いの首謀者をすかさず処刑しましたが、それ以外の者は何の罪にも問わず見逃し他のです。

 

さらには周辺の反乱も短期間でまとめて鎮圧。結局、反乱勢力は黄蓋が属する孫権軍に忠誠を誓ったのです。

 

 

これらの功績により、最後は将軍職まで上り詰めた黄蓋でしたが、病気により在官中に死亡。

 

その人気は死後も絶えることが無く、呉の国では季節ごとにお祭りをし、その催し物の中には黄蓋の肖像画もあったといわれています。

 

 

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黄公覆、便所に死す?

 

 

いや、一応は一命をとりとめた話ですが……

 

 

さて、ここからが濃い逸話の時間でございます。お待たせしました。

 

 

この黄蓋、兵卒をよくかわいがって、威厳もたっぷりだったとされていますが……どういうわけか兵卒と間違われる逸話がいくらかあります。

 

 

その中でも有名なのが、赤壁の戦いでの出来事。

 

以後、ドラマ性を少しでも出すため話を少し誇張しますが、起きた出来事は事実です。

 

 

 

黄蓋の火攻めによって曹操軍を圧倒し、呉軍は総攻撃を開始。黄蓋もそのまま最前線で自ら武器を振るって戦っていましたが……運悪く敵の弓兵による射撃攻撃を受けて負傷。そのまま川に落ちてしまったのです。

 

しかもこの時、季節は冬。極寒の中で重傷を負い、さらに凍えるように寒い水中に投げ出されたのですから、さしもの黄蓋も無事ではありません。

 

 

薄れゆく意識の中、「俺ももうダメか」とぼんやり考えていたところ、たまたま通りかかった味方により、奇跡的に救助されたのです。

 

 

なんとか命拾いした黄蓋。しかし、彼の不幸はここからが本番でした。

 

 

なんと、助けてくれた兵士は、それを黄蓋であるとも知らず、とりあえず便所に放置。

 

便 所 に 放 置

 

 

再び薄れていく意識。そして飛び交うハエ、さらには漂う便所の臭い。

 

そうこうしている間に意識も朦朧としてきて、「ああ、結局俺はダメなのか」とあきらめかけていました。

 

しかし、それでも、ダメもとで必死に声を張り、長年ともに戦ってきた盟友の名を呼んでみたのです。

 

 

「おーい、韓当(カントウ)!」

 

 

偶然にも近くに居合わせていた韓当。これはいったい何の奇跡か。この盟友のかすれるような声を聞き、韓当は泣きながら便所に突入。

 

 

かくして黄蓋は盟友によって救い出され、今度こそ一命をとりとめたのでした。

 

 

勘違いされることに定評があるとはいえ、この仕打ちはあんまりですね。便所に放置されたときの黄蓋の気持ちは、いったいどんなものだったのか……

 

 

 

メイン参考文献:ちくま文庫 正史 三国志 7巻

 

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